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アフリカツアー 感想

1年前とは全く違った毎日で充実しています (小堀 晴子)

去年の南アフリカツアーの情報を初めて聞いたのは、2年前の1月フィールドトリップの時でした。全行程英語のみ、南アフリカに現地集合・解散、2週間というロングランツアー、旅行代金と、様々な課題があって、申し込みまで数か月迷いました。だけどアニマルコミュニケーターだけで野生動物と話をするチャンスは滅多にないし、マイナス要因を挙げていればキリがないから、正直「エイ、ヤッー!!」という感じで申し込みしました。でもこの決断は私にとって人生を大きく変えることになったんです。

 

ナショナルパークではレンタカーや貸切バス、観光用の早朝・夜間のゲームドライブで、多くの野生動物に遭遇しました。全員で車の窓から双眼鏡で探すのですが、すぐに見つかります。お目当ての動物を見つけたら「Stop!」と叫んで車を停め、各自コミュニケーションをとりました。ローレン先生の著書にも書いてあるとおり、コンパニオンアニマルと野生動物では、まったく会話の内容が違います。元々住んでいる環境が違うからですが、最初の2日間ほどは会話がかみ合っていませんでした。例えばジャングルの原住民と文明社会の人間が話すよう感じです。お互いの興味や価値観が全く違いますから。野生動物は、生と死や過去や未来について深刻に捉えていなくて、それよりも自然の風や光、臭いなど「今あるものを楽しむこと」「今を感じること」をしています。ツアーでは全員でコミュニケーション内容をシェアする時間があり、他のコミュニケーター達も同じようなことを受け取っていました。

 

南アフリカのヨハネスブルグは世界でも危険な地域です。でも市街地を歩いたりしなければ特に危険を感じるようなことはありません。どのホテルも衛生的で水道の蛇口からお水も飲めますし、料理もおいしかったですよ。ナショナルパークでの食事はレストランに行ってもいいし自炊しても、どちらも選べます。みんなでワイワイ言いながら作って食べ、お互いにお留守番している飼い犬たちとコミュニケーションを取り合ったりするのも楽しかったです。ツアーは全員女性でカナダ人・アメリカ人と多くが中国人・台湾人でした。日常会話は片言の英語でも大丈夫です。ただシェアの時は、たまたま日本語が分かる人がいて通訳してもらい助かったのですが、やはり英語がある程度理解できないと、ちょっと厳しいかもしれません。

 

それに海外ではアクシデントはつきものです。驚くことも度々ありました。日本人としては、時間配分やサービス内容でもうちょっと配慮してほしいと思うこともありました。でもそれ以上に帰国する時には、もう一度参加したいと思えるツアーでした。

 

 

私にとって野生動物の価値観に触れたことで、将来を心配して時間を無駄に使うのではなく、今を楽しむことが大切だと気づき、すぐにやりたい事全てに取り組みました。行動して、うまくいかないこともたくさんありましたが、そのうちの一つ、自然の中で動物と暮らしたいという夢は叶え、今では埼玉から長野の山の中に住んでいます。秋にはドッグカフェをオープンし、数年後には犬連れOKの宿泊施設を立ち上げる予定です。1年前とは全く違った毎日で充実しています。日本では絶対に味わえない環境で、じっくりと自分と向き合えたからだと思います。